外がさらに騒がしくなりどんどんこっちに近づいてくるのがわかる。




お願いだからあそこは開けないで……




誰が来たのかもわからない。だけどもし助けに来てくれた人なのならば今すぐ引き返して欲しい。




「ははっそんな顔するな、どうせ死ぬのはお前だからな」




私の顎に手を当て滑稽だなと馬鹿にしながら言うお兄ちゃんは余裕の表情だった。




掴まれているのが嫌で私は首をブンっと動かし振り解く。




お願いだから来ないで……




それだけを願い手に爪が刺さって血が出そうなほど握る。