「では、ご案内します」




流れるように私の持っていた荷物を受け取り中へ進んでいく神白さんに続いて中に入る。




中は想像通り、大きなシャンデリアンが掲げられており、入ってすぐの正面には現当主の肖像画が飾られていた。




床には高級感ある真っ赤なカーペットが満遍なく張り巡らされており、靴で上がっていいものなのかと聞きたくなるくらい。




まぁ神白さんがそのままだったから私もそのまま進んだんだけど。




怒られたりしなかったから大丈夫だと思う。




神白さんの後ろについていき、周りの置き物などに驚いていると大きな扉の前に来ていた。




「こちら、坊ちゃんのお部屋でございます。中にいると思いますので、では私はこれで……」




えっ!?ここが?しかもこんな唐突に?




神白さんは私の役目は終わりましたとでもいいたそうな顔をした後ペコリッと綺麗な会釈をしこの場を去っていった。