もう何日経っただろうか。




いつの間にか意識を手放し気づいたら知らない場所へと移動されていた。 




あの倉庫内のはずだがどこかはわからない。




ステージ台の上に私達は移されていたみたいだ。




下から体格のいい男達が私を見上げている。




近くには瑠海さんがいる。けどまだ目は覚ましておらず、何やら上に光るものが吊るされてた。




あれ、何……?




目を凝らして見ようとするが光に反射していてよく見えない。




「お目覚めのようだな」




必死に目を凝らしているとまたあの声が聞こえてきた。





お兄ちゃん……




「あれは何っ!?」




どうしても普通のものには見えない。それにどうして瑠海さんの上に吊るされているの?




「もう気づいたのか」と少し残念そうな顔をし上を見上げながら言う。




「あれはナイフ、あそこの扉を開けると落ちてくる仕組みになってるんだ」





お兄ちゃんは奥の赤い扉を指差しながら張り巡らされている糸を指で伝い瑠海さんを指した。





あそこの扉が開いたらあのナイフが瑠海さんに刺さるって事?




やっと理解し背筋がサーッと凍るような感覚に陥る。




どうしてこんな事を……





「それをするなら私でもいいでしょ!」




瑠海さんの上じゃなくて私の上でいいはずっ




私はお兄ちゃんに向かって叫ぶ。が、お兄ちゃんに届く事はなかった。