あなたは守られる対象です!?

「今日は悪かった」




桜西学園の警備員や警察官が学園に入った所体育館で縛られている不審者を発見し逮捕してくれた。




それから今日はもう授業どころじゃないという事で帰らせてくれた。




詩さんと二人でいつものように帰り道を歩いていると急に口を開き私に謝りを入れた詩さん。





私は動揺してすぐに返事をする事ができなかった。




「な、何の事ですか?」




今回の事なのだろうという事はわかる。が、なぜ謝られているのかは全くわからない。




「いやっお前は俺の護衛だろ、だから別に行かせる事もなかったし俺のそばにいれば良かったと思ってよ」




ボソリボソリと恥ずかしそうに頭をかきながら言う詩さんはなんだか今は可愛く見えてしょうがない。





そういう事か!




あの時詩さんの一声が私を動かしたのは間違いない。けど実際に動いたのは私の意思。だから別に詩さんが謝る事じゃない。




「全然大丈夫ですっこの通り私はピンピンしてますからっ」





私は無傷という事が伝わるように右手をブンブンと振り回す。




「そうなら別にいい」




そんな私を見てなのか詩さんはクスッと笑って私の頭にポンと手をのせてからまた前を向き歩き出した。




あ、あの笑顔は反則だよっ




さっきの笑顔に私は撃ち抜かれバクバクな心臓と赤くなった顔を隠すようにひっそりと詩さんの後ろを歩いた。