月日は流れ夏休みが終わり、また日常が戻ってきた。




「では、行ってらっしゃいませ」




今日もいつものように神白さんにお見送りしてもらい屋敷を出る。




この前ちゃんと詩さんと話せて和解した。だから今は前よりもきっと仲は深まっただろう。




「杏ー！」




ちょうど曲がり角を曲がろうとしていた時、後ろから声をかけられ反射的に振り向く。




するとそこには瑠海さんとちひろさん潤さんの三人が走りながらこっちに向かっていた。




「こんな所で会うなんて珍しいなっ」




「本当、初めてじゃないかな？」




これまで私が桜西学園に通い出してからこの三人と会うのは初めてだ。




三人はいつも一緒に登校してるのかな？




流しそうめんの時もそうだったがこの三人はいつも一緒にいる所をよく目撃する。




きっと昔からの仲なのだろう。




「杏ー早く行かないと遅刻しちゃうよー」




私が考え事をしていると今度は前の方から声が聞こえてくる。




あれっ？と思い声のした方を見ると四人が先に歩いて行っていたみたいだった。




「今すぐ行きますっ」




置いていかれないように駆け足気味でみんなの元へ向かう。