「ここだよね……?」




私は訓練所を出た後すぐにある資産家の家に向かったのだが。




ひ、広すぎる……っ




視界いっぱいに張り巡らされた柵。




首を高くしないと上まで見れない。




ヨーロッパの豪邸と言われてもなんの疑いもしないような家。




「まさか、ここまでとは……」





今まで任務で何度か豪邸を目にした事はあったが、ここまで大きいのは見た事がない。





行くしかない、よね……?





ドドンッと門構えされており、インターホンを押すのを躊躇ってしまう。





あーもうっ行くしかないっ





ピンポーン




私はふぅと深呼吸をした後、自分の背中を自分で押し背伸びをしないと届かない所にあるインターホンをなんとか押した。