道具屋の看板娘、冒険者名は『死神』です。アイテム過剰購入冒険者にムカつきますが、ギルマスにはイヤな奴だと思われたくありません

「そ、それ以上は言わないでください。恥ずかしいですわ」

「あなたは言葉が足らないというか、思っていることと口に出す言葉がチグハグ」

「だから、言わないで。わかっていますの。でも、でも、でも、口が勝手に動いてしまいますの」

ラヴィーネは頬の火照りだけではなく、全身が熱かった。

そうしている間も、モンスターたちは前に進むごと出現した。

巨大な鎌でモンスターを狩りながら進む。

「ラヴィーネさん」

「何!? 黙っていてくださらないかしら。気が散る……ワーーーア!! す、すみませーん」

ラヴィーネは穴があれば入りたかった。

狼狽したすえに、1歩踏み出すとカチッと音がした。

「ラヴィーネ!!」

ギルドマスターが素早くラヴィーネの前におい被さり、肩を抱えて、壁際に飛んだ。

ラヴィーネの目に頬を掠める寸前に矢がすり抜けていった。