道具屋の看板娘、冒険者名は『死神』です。アイテム過剰購入冒険者にムカつきますが、ギルマスにはイヤな奴だと思われたくありません

「実力は認めますけど、元S級冒険者ですわ。現役冒険者ではないのに何故 先頭きって討伐なさっていますの?」

「ラヴィーネさん!?」

「現役から、もう5年も離れていますのよ。現役の時とは違いますの!」

30階層からギルド前に戻ってきた冒険者たちを前に、ラヴィーネは、声を荒らげた。

「おい、大先輩に向かって言い過ぎだぞ」

ラヴィーネは冒険者たちに囲まれ、罵声を浴びた。

「あなた方がが不甲斐ないから、隠居して5年も経っているギルマスが」

「何だと!!」

「現役時に比べたら、感も技も鈍っていますわ。実力だけではどうにもなりませんのよ。ちょっとしたミスが命取りになりますのよ」

ギルドマスターが間に入り、ラヴィーネをしきりに宥めたが、ラヴィーネの剣幕を止められなかった。

「ギルマスだけではありませんわ。元冒険者の方々は後衛に徹していただきたいですわ。でないと安心して思い切り闘えませんわ」