道具屋の看板娘、冒険者名は『死神』です。アイテム過剰購入冒険者にムカつきますが、ギルマスにはイヤな奴だと思われたくありません

ラヴィーネと冒険者たちは、ギルドマスターがギルドマスター権限スキルの転移門を開き、ギルド前に戻った。

15階層までのパーティーも無事に、ギルドに戻りひと息ついていた。

「明日は疲れを癒し準備もありますから、調査は休み、明後日にまた潜りましょうか。皆さん、今日はお疲れさまでした」

モンスターのドロップアイテムやギルド報酬などの精算を済ませ、冒険者たちは解散した。

ギルドマスターはフーーッと長いため息をつき、ソファーに座りこんだ。

「さすがに、久しぶりなので疲れました。ラヴィーネさんもありがとうございました。正体ばらしてすみませんでした」

ギルドマスターはすまなさそうにしながら、どこか嬉しそうだった。

「ご存知でしたのね。わたくしが『死神』だと」

「そうですね。一応ギルドマスターですから、冒険者情報は把握していますよ」