道具屋の看板娘、冒険者名は『死神』です。アイテム過剰購入冒険者にムカつきますが、ギルマスにはイヤな奴だと思われたくありません

ギルドマスターの声に、声のした方へ目だけ動かすと、ギルマスの翳さした手の先に魔方陣が浮かんでいた。

「雷鳴よ。影を照らす閃光と成りて、列なる悪しき者どもを一掃せよ。『黒洞閃影』」

稲光と共に闇が照らされた。

轟く雷鳴とプラズマね青い閃光が無数の矢となり、影を射貫いた。

冒険者たちもラヴィーネも目映い光に一瞬、目を閉じた。

が、目を開けると影の列は消えることなく、距離を縮めて迫っていた。

「……魔法が全く効いていない」

ギルドマスターは愕然とするよりも、背筋が寒くなった。

ラヴィーネが巨大な鎌を構えると、ラヴィーネの足下に青白い魔方陣が現れた。

「ギルマスも、皆さんも下がっていらして」

ラヴィーネは声を張り上げ早口に言うと、続けて叫んだ。

「拓け『冥府の扉』出でよ、我が討ち滅ぼした階層のダンジョンモンスターたちよ！！」