道具屋の看板娘、冒険者名は『死神』です。アイテム過剰購入冒険者にムカつきますが、ギルマスにはイヤな奴だと思われたくありません

道具屋も、死神の出現でモンスターが落としたアイテムのお零れを獲得しようとする冒険者が受付に列をつくり、ごった返していた。

「ポーション10本、解毒薬3本、マナ回復薬5本、それから……」

ーーダンジョンにどれだけアイテムを持っていくのかしら。まったく、使い放題じゃない!?

ラヴィーネは胸の内で叫んでいた。

「治癒……」

「すみません。冒険者さま、本日は冒険者さまが多いので、治癒薬はお1人2本までとさせていただきます」

「はあ? アイテム購入制限なんて有りかよ」

「申し訳ございません」

「上級ランクの奴らには買いたい放題、買わせてんだろ!!」

「いいえ、そんなことはいたしません。アイテムは平等に提供させて頂いております」

ーーアイテムは無限ではないの。資源は有限なの。ウダウダうざい奴ね。まったく、死ねばいいのに

「ン? 何か言ったか」