翌朝、ラヴィーネは昨夜の出来事で寝つけず、頭がすっきりしなかった。

ハーブ茶を飲んで気分を落ち着かせ、弓矢の刃先に付着した毒を調べる。

毒草精製に詳しい亜人と、アイテム全般に詳しいラヴィーネの父とラヴィーネで、刃先についた毒を採取する所から始めた。

顔を目の下まで被うマスクに、肘まで被うゴム手袋、除菌効果のある防護服を着けた完全防備だ。

幾つかの薬品に浸けたり、分離機に掛けたり、沈殿速度を測ったりしながら、毒の成分を分析する。

「菌類の毒性反応が強いな」

「菌類?」

「キノコだよ。元々の毒性は、そう強いキノコではないようだ。強化したぶん、たちが悪い成分に変化しているんだろう」

「毒強化が冒険者スキルという点で、合法だ。強化したことを罪にはできない。侵入禁止区域内に立ち入り、故意に住人を射った証拠がなければ、罰するのは難しいな」

「悔しいったらないわ」