道具屋の看板娘、冒険者名は『死神』です。アイテム過剰購入冒険者にムカつきますが、ギルマスにはイヤな奴だと思われたくありません

冒険者たちはおずおずと頷いた。

「それから、毒矢はお預かりします。分析させて頂き、村長の治療に役立たせていただきます」

ギルドマスターが冒険者の弓矢を残っているぶんも合わせ、全て没収した。

「カノンさん、彼らをドクターの所へ搬送手配してください。他の冒険者の皆様も遅くまで情報協力ありがとうございました」

ギルドマスターはキビキビと指示を出した。

「ラヴィーネさんも今日は帰って、休んでください。明日、私から連絡を入れて道具屋へお伺いします」

「承知いたしましたわ」

ラヴィーネはスカートの裾をはらい立ち上がって、返事をした。

「1人で大丈夫ですか? お送りしましょうか」

ギルドマスターが優しい声で言いながら、微笑んだ。

「後処理でお忙しいでしょうから、遠慮いたしますわ。弓矢をこちらへ。こちらで詳しく分析します」