「別にいいのよ。

ただ、お勉強はなさいね」


「はーい」


あとは食べ終わるまで二人とも黙ったままだった。

やはり祖母も学校に行ったほうが良いと思っているのだろう。

時折この話を持ち出してくる。

でも、家にいたときはもっとひどかったから、祖母の家に来て本当によかったと思う。

食べ終わり、食器を洗う。

世話になっているのだから家事はなるべく手伝おうと思っているのだ。

洗いながら考える。

いまさらだが、秀を預かってよかったんだろうか。

昨日はカラスの態度にカッとした部分もあって、勢いで預かることにしてしまったが、本当は自分の逃げ道にしたかったのかもしれない。

家に帰らなくていいように、学校に戻らなくていいように。