モノノケモノ

「で、聞きたいことっていうのは?」


私が出したおまんじゅうを瞬く間に平らげ、お茶を飲んで一息ついたらしい明星が口を開いた。

今まさにおまんじゅうを食べようと口を開いたところだった私は、そのままおまんじゅうを食べるか喋るか迷う。

とりあえず食べよう。


「お前呼びつけたくせにまんじゅう食うなよな」


明星が呆れたように言う。

ごくっと飲み込んで、口の周りを拭い、返事をする。


「ごめんごめん。

で、聞きたいことってのは秀のことなんだけど」