さて、お掃除でもしましょうかね、と言いながら台所に向かう祖母に声をかける。


「そういえば秀は?

さっきまでここにいたよね?」


「さっきって、由香ちゃんが裏庭に下りたときにはもう出て行っていたわよ。

カナ爺の所に行くって言ってたわ」


「カナ爺、私にはうっとうしいから来るなって言っておきながら、秀はいいのかよ。

くそう。

顔が可愛い方がいいのか」


祖母はフフッと笑ったが、一応、といった感じで私をたしなめる。


「由香ちゃん、そんな下品な言葉遣いしちゃダメよ」


「はいはい」