夜がきらいだ。
 眠りにつくごとに、明日の自分が失われていく。
 そう考えるだけで、怖くて眠れなくなる。
 真っ暗な闇の中で、カーテンを開ける。
 月明かりだけが、私の心を慰めてくれるような気がして。
 今日も、眠れない夜にこの先の人生を、諦めていく。

 諦めるしか、ないと思ってたんだ。
 
 あの日、君と出会うまでは。