【完結】島流しされた役立たず王女ですがサバイバルしている間に最強皇帝に溺愛されてました!

なんで自分ばかりこんな苛立つ仕事をしなければならないのか。
だけどこれから楽しくしく暮らせるようにすればいいのだ。

宰相は小刻みに震えながらこちらを睨みつけた。


「メイジー王女だったらこんなことにはならなかっただろうに……」


そう言った宰相にジャシンスは椅子から立ち上がった。
メイジーの名前を聞いて、一気に頭に血が昇る。


「あなた……殺されたいの?」

「この国も終わりですな」

「…………」


ジャシンスの中で何かがプチリと切れた。


「──そいつを地下牢に連れて行きなさいっ!」

「ですがっ……」


ジャシンスの怒鳴り声に騎士たちがどうするべきか迷っているようだ。


「早くしなさいっ! アンタたちもコイツみたいにされたいの!?」


ジャシンスの叫び声に、騎士たちは恐る恐る宰相の腕を掴んで運んでいく。

(どいつもこいつも役立たずばっかりね……!)

ジャシンスは再び椅子に腰掛けた。


「気分が悪いわ……甘いものでも持ってきてくれる?」

「……はいっ」


侍女たちが慌てて動き出す。
ジャシンスは美味しいケーキと紅茶を楽しみながら気分を落ち着かせていた時だった。

(目障りなゴミはすぐに片付けないとね……)

遠くから聞こえるドタドタとうるさい足音にジャシンスは眉を寄せた。


「──父上を地下牢に入れたというのは本当なのか!?」