【完結】島流しされた役立たず王女ですがサバイバルしている間に最強皇帝に溺愛されてました!

(どうしたのかしら……食欲がないとか?)

メイジーが手を止めて、ガブリエーレに向き直る。
すると不機嫌そうな彼がこちらをじっと見つめていた。


「具合でも悪いの?」

『……気分が悪いだけだ』

「どうして?」

『…………』


もう食べないないのだろうかと片付けようと手を伸ばすが『勝手なことをするな』と一蹴されてしまう。

(意味がわからないわ。どうしてほしいのかしら)

メイジーはガブリエーレを見て、ドーやデーやムーたちを思い出していた。
よくわからないわがままを言う姿は子どものようにも見えてくる。
 

「ちゃんとやって欲しいことを口にしないとわからないわよ?」

『……!』


ついミミがドーやデーたちに言っているようにガブリエーレに言ってしまった。
メイジーは失言してしまったかもと口元を抑えつつも、ガブリエーレが怒っているかと思い顔を上げる。

すると何故か真剣な表情でこちらを見ていたガブリエーレから放たれた言葉は信じられない一言だった。


『それを食わせろ』

「は……?」


驚きに目を見開いているメイジーだったが、食事を食べさせろというよくわからない命令に困惑していた。