【完結】島流しされた役立たず王女ですがサバイバルしている間に最強皇帝に溺愛されてました!

次の目標が定まったメイジーの行動は早かった。
波が高くなる前に切り上げてからドーとデーと共にムーのお見舞いへ。
ミミやダダナは傷だらけのメイジーを涙ながらに抱きしめた。
そして腫れた鼻の手当てをしてもらってからムーの元へ。
ムーは元気そうにご飯を食べている。
むしろ傷だらけのメイジーの方がひどく見えてしまう。

あそこで波に飲まれると岩や貝に擦られて血まみれになるそうだ。
大体、子どもの頃には波に流されてしまい、ダダナも背中にその時の傷があると言っていた。
彼らはメイジーにお礼をしたいと言ったが、ムーにもらった真珠のような塊で十分だと答える。
それでも気が収まらないミミにあることを頼む。


「ミミ、わたしに網の作り方を教えて! やりたいことができたの」

『網……? わかった』


ミミは不思議そうにしつつも快く受け入れてくれた。
メイジーがツタで網作りに苦戦している最中も、ムーを体を張って助けたメイジーには自然と称賛の声が集まっていた。
メイジーはこの件をきっかけに島民たちから本当の意味で受け入れられた気がした。

ダダナもメイジーに協力してくれるように網の材料のツタを仲間たちと大量に取ってきてくれた。

(始めるわよ! 丸く美しい真珠を作る実験を……!)