【完結】島流しされた役立たず王女ですがサバイバルしている間に最強皇帝に溺愛されてました!


メイジーが鼻を押さえていると、上から聞こえる子どもたちの笑い声。
涙目になりながらゆっくりと顔を上げる。
ガブリエーレがこちらを見て笑っているではないか。
メイジーは鼻を押さえながらガブリエーレを睨みつけた。

メイジーは鼻をさすりながら貝が去っていった場所を見る。
それから白色の真珠を持っていそうな貝を探してみるが、まったく見つからない。

子どもたちが集中して貝を探している理由がわかってしまった。
宝探しのように何色の貝があるのか、どんな形の真珠が出てくるのかわくわくするのだ。

いつの間にか夢中になりすぎていたのか太陽に焼かれて背中がジリジリと熱くなる。
メイジーは果実の容器にどんどんと真珠をつめていく。

ちなみにこの貝を食べると砂や骨などが混ざっているのと色によって味が変わるため、あまり人気はないそうだ。
ただ食べれないわけではないので非常時は食べることもあるらしい。

ちなみに真珠のような塊を取ったとしても死にもしない。
噛みついてきたり、魚をパクパクと食べるのを見るにゴミを取ったところで死にはしないだろう。

(むしろ歯磨き? スッキリするって感じかしら……)

果実の容器がいっぱいになると、やや丸みの帯びた真珠が何個か見つかっていた。
真珠を本来養殖して真珠が店に出るまでには四年から五年の歳月がかかると言われている。
母貝の飼育や核を注入して養生、沖だし、採珠など様々な工程を経て丸く美しい真珠になるのだ。