【完結】島流しされた役立たず王女ですがサバイバルしている間に最強皇帝に溺愛されてました!

そこにはドー、デーの姿があった。
朝食と木の実の器を持っている。
メイジーはゆっくりと体を退かしていく。
元々、体力がないメイジーは全身の筋肉が悲鳴をあげていた。
どこかを動かすたびに強烈な痛みが襲って、なかなか思い通りにならない。

(痛い……どこもかしこも痛すぎるんですけど!)

下唇を噛みながらなんとか体を起こす。
するとデーとドーは朝食を近くに置くと木の実の器に入ったあるものをメイジーに差し出した。


『これ、あげる』

「……これは?」

『メイジー、ムー、助けようとしてくれた』

『神様、メイジーとムー、助けてくれた』

「…………」


若干、心が抉られる言い方ではあるが二人はメイジーに感謝してくれているようだ。
あの後、ムーは水を吐き出してすぐに意識を取り戻したそうだ。
大した怪我もなかったようで、メイジーが彼女を抱きしめていたことが功を奏したようだ。
今は大事を取って家で休んでいるそう。


『ムー、メイジーに感謝してた』

『守ってくれた、そう言っていた』

「ムー……」