【完結】島流しされた役立たず王女ですがサバイバルしている間に最強皇帝に溺愛されてました!


──次の日。

眩しい太陽の光に眉を寄せた。
けれど体が何度も揺られる感覚に手を叩く。
腕を持ち上げながら触れる手をブンブンと不満げに振り払う。


「……んぅ」

『おい、起きろ』

「むっ……!」

『チッ……』


舌打ちが聞こえたが気のせいだろう。
反対側に寝返ったメイジーが肌寒さに腕を擦ろうとすると、葉が被せられていることに気がついた。

(なに…………もう朝?)

そう思って、目を擦りながら体を起こす。
ミミと食事の準備をしなければと、のそのそと起きあがろうとするが、怠さからなかなか動けない。
四つ這いになりながら移動すると、温もりを感じて何かに覆い被さる。
きっとミミの子どもたちだろうとメイジーはゆっくりと目を開ける。


『寝起きが悪い女だな』

「──ッ!?」


なんとメイジーが覆い被さっていたのはガブリエーレだった。
驚き過ぎて暫く動けずに固まっているとガブリエーレは不機嫌そうに『どけ』と言った。
メイジーが慌てて体を上げようとした時だった。
ズキリと体が痛む。そのまま腰を丸めるようにしてガブリエーレにしがみついた時だった。


『メイジー、神様、仲良し』

『仲良し、仲良し』

『「……!」』