(さすが島育ちね。わたしは体が波に持っていかれそうだわ)
数十分の間、三人は夢中で貝を獲っている。
どんどんと波が高くなっているような気がしてメイジーは危機感を覚えた。
それに踏ん張ろうとしても波の力が強すぎる。
先ほどから気をつけていないと、苔の生えた岩のせいでつるりと滑ってしまいそうだ。
なんとか子どもたちを説得しようとするが、もう少し貝を探すと言って聞かない。
「ねぇ、みんな……その貝をどうするの?」
『母、誕生日』
『お祝い、お祝い』
『あげる、誕生日。貝、きれい』
「そう、とても素敵ね。でもそろそろ……」
メイジーがそう言った瞬間だった。
体の揺れが収まり、下を向くと先ほどまであったはずの波の音が聞こえなくなる。
そしてズズズと音を立てながら足元の波が引いていくのが見えた。
(これって……まさか!)
メイジーが嫌な予感がした時にはもう遅かった。
どんどんと体が吸い込まれていく感覚。
ドーは危機をいち早く察知していたのだろう。
隣にいたデーの手を引いて安全な場所まで走っていく。
だがメーは貝をまだ探しており、波が高いことに気がついていない。



