なんと突然、空から舞い降りたらしい。
その美しすぎる容姿と見たことのない髪色や目の色。
何より喉や腕にある紋様が彼らが信仰している神に描かれているものに似ていたそう。
極め付けは嵐の日に不思議な力で大波を退けたことで、彼はこの島の神になったらしい。
てっきりこの島の住人ではないかと思っていたガブリエーレだが、たった二週間でここまで登り詰めるとはさすがである。
ガブリエーレが何者なのかは結局のところ彼らもわからないのだという。
一日中、岩場でできた崖の上にいて島を守ってくれているというが、メイジーには彼が何者で何を考えているのかまったくわからない。
メイジーは生け贄から神の遣いに昇格した日からガブリエーレの世話をしている。
主に食事を運んだり、入浴の介助をしたりしているのだが、その度にガブリエーレから飛ぶ嫌味に耐えるのが屈辱である。
『さっさと動け。手際が悪い』
『まるで召使いだな。元王女サマ』
『役に立つんだろう? で、いつがその時だ?』
いちいち勘に触る言い方ではあるが、笑顔で耐えるしかない。
メイジーがブチ切れないのをつまらなそうにしているガブリエーレ。
明らかに人で遊んでいるではないか。
(いつか……いつか絶対に跪かせてやるんだからっ!!!!)



