彼女たちを信頼しようと決めて身を任せていたメイジーは、子どもに手を引かれながら歩いていく。
森を抜けていくと、ゴツゴツとした岩場に繋がっている。
背後には葉っぱに乗った食べ物が並んでいた。
見たことがない食べ物ばかりだが、空腹の今では食べたくて仕方ない。
グルグルと激しく鳴りまくるお腹を押さえながら足を進めていく。

(もしかして、今から昼食を食べたりするのかしら……)

メイジーの前には大きな葉っぱ。そこの上に座るように促されて、ご飯が食べたかったため素直に従う。

(やっと食事が……!)

メイジーが喜びを噛み締めながら正座して待機していた。
次々と周りに置かれていく食べ物らしきもの。
島民たちは背後に下がっていき、次にはまさかの言葉を聞くことになる。


「「「「「「「ダ・ガブリエーレ、ダ・ガブリエーレッ」」」」」」」

「…………え?」


ガブリエーレコールが聞こえると、目の前の岩場からガブリエーレ本人が顔を出す。
メイジーは訳もわからずに彼を見上げていた。
ガブリエーレは不機嫌そうにしている。
『やはりこうなったか』
そう言われて、メイジー固まっていた。
島民たちは頭を下げながら風のような速さで去っていく。

(周りに食べ物、真ん中にわたし。目の前に神様と崇められているガブリエーレ。これってまるで……)