(…………茹でる準備?)

今度は葉を水で擦った後にメイジーの肌に擦り付けていく。


「ルゥ……!」

「……ル、ルゥ?」


メイジーがルゥを復唱するものの、満面の笑みで頷いている。


「ポップ、ルゥ!」

「ギャアアアッ……うぷっ」


足を引っ張られて髪まで水に浸かると、葉で擦られてしまう。
もう考えることをやめたメイジーはされるがままだった。
ゴシゴシ擦られた後にかけられたのは冷水だった。
髪が長いため、水を吸い込んでヒタヒタである。

布でガシガシと髪と体の水分を取った後に巻かれたのは彼女たちが着ているものと同じ布だ。
体や髪がサッパリして、ほんのりと石鹸のいい匂いがする。
けれど布を渡されたメイジーは困惑していた。

(これに着替えろということ……? 今から食べるのにどうして?)

それから石の上に座らされたメイジーは訳もわからないまま、今度は髪をとかされている。
ホワイトゴールドの絹のようサラサラの髪が珍しいのか、たのしそうに会話しているように思えた。
骨のようなクシで髪をとかされているのだが、彼女たちとは違って細く絡まりやすいからか、うまくとかせずに苛立っているようだ。
メイジーも強く頭皮を引かれているためかなり痛い。