貝と格闘しているベルーガを呼んで、昼食の準備を手伝う。
いつも通りにしていると次第に女神様扱いはなくなっていった。
懐かしいスパイスの香りは食欲を刺激する。
一番楽しみなのはもちもちとした主食だ。
昼食が出来上がり、端の方でその様子を見ていたベルーガに声をかける。
「ベルーガさんも食べましょう?」
「私は大丈夫です」
きっちりと燕尾服を着込んでいるからかなんだか暑そうだ。
彼は水分補給も食事もとっていない。
メイジーはある考えが思い浮かぶ。
(このまま限界まで島にいたい……まだまだやりたいことがたくさんあるもの)
メイジーはどうしたら長く島にとどまれるのかを考える。
帝国にいても部屋の中でダラダラ過ごすだけだ。
(どうしたらベルーガさんを巻き込めるかしら……)
ベルーガが食いつきそうな話題をみつけたメイジーは口を開く。
「今日は皇帝陛下が一番好きだったスープなんで……「食べますっ!」



