【完結】島流しされた役立たず王女ですがサバイバルしている間に最強皇帝に溺愛されてました!

島であんなに怪我をしていたとしても、ガブリエーレは一度だけ治してやろうかと言っただけだ。

(……どうして今更、わたしを気にするのかしら)

島民たちの中で何人かはベルーガの魔法を見ていたのだろう。


『火の神だ! メイジー、守ってさた』

『貝、焼け死んだ。火の神!』


島民たちの火の神コールが始まると、ベルーガは珍しく困惑したように眉を寄せた。


「メイジー様、これは一体……」

「ベルーガさんの魔法を見て、あなたを火の神だと思っているようです」

「…………否定してくれませんか?」


ベルーガは複雑そうにしている。
メイジーがベルーガが火の神ではないと説明するが時すでに遅し。
彼は島民たちの中で火の神になってしまった。


「もう火の神だそうです」

「…………そうですか」


ベルーガが赤い髪をしている。そして火の魔法を使う。
マオやイディネスを見ると、髪や瞳の色は魔法に直結しているのだとわかる。
きっとマオは水の神、イディネスは緑の神と呼ばれるのだろう。