『この扉はあの島へと繋がっている』
ガブリエーレの言葉にメイジーは目を見開いた。
あの島と言うのはメイジーたちがいた島のことだろう。
(道って……あの島とスリーダイト帝国を繋ぐ道のこと!?)
メイジーは改めてガブリエーレの言葉を理解することになる。
そして繋いだということは、島に行けるということではないのだろうか。
「本当に……あの島に繋がっているのですか?」
『ああ、そうだ』
「まさかっ、いつでも島に行けるといこと……?」
『お前次第だが……まぁ、いつでも行ける』
メイジーは気になることがあった。
島からここまでは船ごとワープしたからだ。
その時の浮遊感は今も忘れられないし、できたら二度と経験したくない。
「あの船みたいになるなら、わたしは……」
『あれは船ごと移動させているんだ。十数人分の魔力の消費がかかる。だが、ここは俺専用の部屋だ。島に行ける扉ならいつでも使ってもいい』
メイジーはその言葉に目を輝かせた。
そして今までのガブリエーレにやられたことをすべて忘れて、喜びから彼に勢いよく抱きついた。



