【完結】島流しされた役立たず王女ですがサバイバルしている間に最強皇帝に溺愛されてました!


メイジーが下唇を噛みながらガブリエーレを睨みつけると、彼は満足そうに鼻で笑っている。
チリチリと痛んだ鎖骨付近を見ると、何かの紋章が刻まれている。
それはガブリエーレの首元にある模様の一部によく似ていた。
とは言っても、彼のものよりもずっとずっと小さいが。


「何、これ……?」

『これで肌が太陽の光に焼かれることはない』

「……ッ!?」


つまり日焼けをしないということだろうか。
そんな魔法があるのかと疑問だが、実際にガブリエーレは肌が一切焼けていない。


「どうしてわたしに……?」

『これ以上、太陽の光に肌を触れさせたくないと思ったからだ』


メイジーは胸元の模様を見ながら日焼け止めを思い出していた。

(……これで本当に肌が焼けないのかしら。魔法って不思議なのね)

サラリと腕を撫でてみても何もわからない。
そういえばと、島民たちと言葉が通じた時のことを思い出していた。
額に手を当てて気絶してしまったが、その時に魔法をかけられたに違いないと前髪を上げながら紋章を探す。
するとガブリエーレはメイジーの顎の下を指差した。


『言葉はここだ』

「やっぱり……!」

『目立たないところに入れたんだ。感謝しろよ?』

「……。アリガトウゴザイマシタ」