【完結】島流しされた役立たず王女ですがサバイバルしている間に最強皇帝に溺愛されてました!

メイジーはこの国にも道のことを話すと言っていたことを思い出す。
『だから……道を繋ぐと言っているだろう?』
それがどういう意味なのか、メイジーにはよくわかっていなかった。


「見ていただいた方が早いかもしれませんね。では、行きましょうか」

「は、はい!」


メイジーはベルーガに促されるまま部屋の外に向かう。
真っ白な壁は角度によっては銀色に見える。
青い絨毯はガブリエーレの瞳の色を思い出す。

ベルーガはメイジーの前に。マオとイディネスはメイジーの後ろにいる。
護衛なのだろうが、彼らに挟まれて移動するのは何だか目立つ。
周囲の視線がグサグサとメイジーの背に刺さる。

(どこに移動するのかしら……)

メイジーが歩いていると、前から大勢の人たちを引き連れて歩く人物が見えた。
ベルーガたちは足を止めて頭を下げる。

ブルーのマントと白銀の生地の礼服。胸には豪華な刺繍、肩章のフリンジ。
細身の白いパンツに同色のブーツは彼の神々しい魅力を更に高貴に見えた。
そして首に広がる紋章はミステリアスだ。
こちらを見る宝石のような瞳と長いまつ毛。
彼に見つめられたら女性は彼に惚れてしまうのではないだろうか。