(ま、まさかスリーダイト帝国の皇帝がガブリエーレってこと!?)
そこでメイジーはあることを思い出す。
王女であるメイジーがスリーダイト帝国の皇帝の名前を知らないわけがない。
皇帝の名前はマルメレ。
マルメレ・ジス・スリーダイトだったはずなのだ。
(でもこの人たちが嘘をついているとは思えないわ)
しかしあの偉そうな態度を考えたら、彼が皇帝だとしたら納得できるような気がした。
「おい、聞いているのか?」
「…………へ?」
緑色の短髪の青年の声にメイジーはハッとする。
どうやら考え事をしていたせいで、まったく話を聞いていなかったようだ。
いつの間にか尖った木の枝がメイジーの首に食い込んでいた。
今にも皮膚を貫いてしまいそうだ。
久しぶりに感じる命の危機にメイジーは息を呑む。
尖った木の枝から離れようとするものの、反対側にはひんやりと冷たい水の塊がある。
窒息死なのか、刺死なのか選べと言われているような気がしてじんわりと背中に汗が滲む。
「もういい……十分だ」
「お前は下がっていろ」
「……っ!」



