【完結】島流しされた役立たず王女ですがサバイバルしている間に最強皇帝に溺愛されてました!

大苦戦しながらも、なんとか貝が入った網を一つずつ固定していく。
すっかりと日が落ちて暗くて手元が見えずらくなってしまった。
それに加えて皮膚が擦り切れていたり、貝に噛まれていた部分に海水が沁みて痛い。


『手伝ってやろうか?』

「……!」


声を掛けられたメイジーはハッとした。
ガブリエーレの周りには不思議な光の玉が飛んでいる。
いつも油を染み込ませた木を松明代わりにしているのだが、ガブリエーレの元にそれを持っていくのはメイジーの役割りだ。
つまりそれがないため自分で何かを光らせているのだろう。

(いけない……っ! もうこんな時間に!)
 
メイジーが慌てて立ち上がると、波に貝と網が流されてしまう。


「あっ……!」


慌てて網を取りに行こうとするものの岩に躓いて転んでしまう。
顔面から飛び込んでしまい、額を強くぶつけてしまったらしい。
頭が割れるような痛みが走る。
貝もここぞとばかりに網から逃げていく。
顔を上げたメイジーは腕を伸ばしながら涙目になっていた。

(ああ……わたくしの努力がっ)

メイジーは空っぽな網が波に流れないように掴む。
嫌な予感がしつつ、ゆっくりと体を起こす。
水でびしょ濡れだし、そこら中が痛すぎて顔が歪む。

(黒い真珠が逃げちゃったわ。一番数が少なかったのに……)

メイジーは顔についた水を拭って海岸へと戻る。
そしてこの惨状をずっと見ていたであろうガブリエーレを見上げた。


「ごめんなさい……もう夕食の時間よね。すぐに準備するわ」

『……そこまで時間をかけて苦労して、ボロボロになっても何も成果が得られない。それでも続けるのか?』