小説家と毒の果実

紅茶とクッキーを持ってオリバーはミアの元へと戻った。すると、ミアはソファに横になって眠っている。

「ミア、寝ちゃったね」

ソファから飛び降りたアダムを撫でた後、オリバーは魔法で毛布を出してミアの体にそっとかけた。彼女の目元には隈が薄っすらとできている。その隈をオリバーはそっと撫でた。

濡れ衣を着せられてミアは牢獄の中に閉じ込められた。レミーが真犯人として逮捕された後にすぐ釈放されたものの、ミアは王宮薬剤師を辞めた。今は街の薬局で働いている。

「さて、執筆の続きでもしようかな」

オリバーは机にまた向かった。