七宝 ‐なほ‐

-数ヶ月後。

「みーうー、おいで」

少し離れた場所で、手を広げる七宝(なほ)。
隣には冬羽(とわ)もいる。

美雨(みう)は最近、ハイハイが出来るようになってきた。

「わ~、えらいよぉ、美雨~」

ハイハイしてきた美雨を抱きしめる。

「そうしてると親子みたいさぁ」

愛智(あち)が、歌詞を書きながら笑う。

その時、

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愛智の携帯電話の着メロが鳴ったが、愛智は気付いていない。

「愛智、携帯が鳴ってるよ」

七宝の言葉でようやく携帯電話が鳴っている事に気付く。

「あたし、こんな着メロだった?」

不思議そうにしながらも、電話に出るとそれは歩夢(あゆむ)からだった。