七宝 ‐なほ‐

翌日、七宝(なほ)が学校に行くと、クラスメイトの山入端(やまのは) レイラと、西銘(にしめ) さつきが仁王立ちで立っていた。

「なんであんたが学校に来るわけ!?」

「はーるーを不登校に追い込んだくせに」

2人は陽花(はるか)と友だちで、昨日の事も陽花から聞いていたのだ。

「なんとか言いなさいよ」

レイラが七宝を突き飛ばした。

「あが」

七宝の身体が、後から教室に入って来た愛智(あち)にぶつかった。

「朝からなに!?」

愛智はレイラとさつきを睨む。

「コイツ、安座間(あざま)君とキスしてはーるーを不登校に追い込んだの」

さつきの言葉に、愛智は驚いて七宝を見る。

「ちょっとこっちへ来て」

愛智が七宝の手を引っ張ると、何故か琉音(りゅうと)たちもついてきた。