さかなの眼

日曜日の朝

たった1人を起こすために
働く目覚ましの頭を容赦なく叩く

のそのそと寝室から重い体を歩かせ
冷蔵庫から麦茶を出した。
コポコポと音を立てながらグラスに注ぎ込んだ。

寝癖のできたショートヘアーの髪をかきあげると
麦茶を飲んで眠っている体を呼び起こす。

「よっし」やっと一声あげる

洗面所で顔を洗うと
冷たい水のおかげで
やっと目がスッキリとしてきた。

今日は久しぶりに昔の夢を見た。
亡くなった父も出て来た。

あぁ、そうか昨日見つけた手紙のせいか

父の本棚から出て来た私宛の手紙

忘れていた父のあの顔も思い出した。

小さな子どもが心に座喚き立てるような
不安も少しだけ思い出した。

あの顔は私の元夫がモラハラだと
知った時もあんな悲しそうな顔していたなと
朝食のパンを齧りながら思い出した

甘いパンの匂いが
私を慰めてくれるようで心地よかった。