名もなき星が瞬く

うん、そうだ。
“あの方法”なら、きっとラストシーンを鮮やかに彩ることができる。

「ありがとうっ、お姉ちゃん!」

「えっ? ど、どういたしまして」

ピンと閃いたラストシーンに気持ちが昂り、思わずお姉ちゃんに抱きつく。
すると「なんかよく分からないけど、未央が元気になったならよかったよ」と、お姉ちゃんはあっけらかんと笑ってくれた。



翌朝。
私は逸る気持ちを抑えて職員室に駆け込んでいた。

私が思い描いたラストシーンを撮るには、学校の許可が絶対に必要なのだ。
授業前の慌ただしい雰囲気の中、机に向かっている黒川先生の後ろ姿を見つける。

「黒川先生っ!」

「おお、辻原。何かあったか?」

授業の準備をしていた黒川先生は、私の剣幕を見て何かを察してくれたようだった。
上がった息をなんとか整え、先生に向かって真っ直ぐに姿勢を正す。

「あのっ、実はどうしても叶えてもらいたいお願いがあるんですけど――」