「香澄ちゃんと戻ったのかなあ?」 小百合だ。
俺は黙って受話器を香澄に渡した。 「ねえねえ弘明君。」
「ああもしもし。」 「え? 何で香澄が出るの?」
「今、家に来てるから。」 「弘明君を呼んだの?」
「私が弘明君の家に来たのよ。」 「いよいよ嫁入りね?」
「まだそこまでは決めてないけど。」 「いずれはそうするんでしょう? 子供作っちゃいなさいよ。」
「そこまでは、、、。」 二人の話を聞きながら俺はクスクス笑っている。
「どうでもいいけどさあ、心配させないでよ。 律子から聞いて弘明君にも電話して確かめたんだからね。」 「ごめんごめん。」
「頼むわよ。 彼女なんだから。」 「うん。 分かった。」
スマホを切って残りの寿司に向かう。 兎にも角にも美味くて、、、。
食べ終わった後、香澄が台所に立った。 「洗うからいいわよ。」
「へえ、俺んちで花嫁修業でもする気か?」 「存分にさせてもらいますわ。」
「やめとけ。 母ちゃんに扱き使われるだけだから。」 「そうなの? どうしようかなあ?」
「どうせお父さんに言われたんだろう?」 「よくお分かりで。」
「だと思った。 あの父さんじゃなかったら言わないはずだもん。」 「そうか。」
意外に香澄がすんなりと納得したもんだからそっちのほうが俺は驚くんだけどなあ。 コーヒーを飲みながら静かな雰囲気の中で俺は何かを考えている。
とっさに香澄が俺の手を握ってきた。 「何だよ?」
「私ね、弘明君が居ないとすんごく寂しいのよ。」 「へえ、律子でも小百合でも捕まえればいいじゃん。」
「ダメダメ。 やっぱり弘明君じゃないとダメなの。」 「そうかなあ? 喧嘩ならあいつらだって負けてないけど。」
「喧嘩だけじゃないのよ。 最近すごく思うんだけど、、、。」 「何? 子供でも欲しくなったか?」
「あのねえ、まだまだ学生なんだからそれは無理よ。」 「いいじゃん。 女だったら16で結婚できるんだぜ。」
「私は18です。」 「じゃあ大丈夫じゃねえか。 誰か居ないのか?」
「そうねえ。 ってそんな話をしてるんじゃないわよ。 馬鹿。」 「復活したなあ。 香澄節。」
「香澄節? あの味噌汁とか冷ややっことカニ使うやつ?」 「それは鰹節。」
「じゃあさあ体育祭で踊ってるやつ?」 「それは炭坑節。」
「何の話をしてたんだっけ?」 「自分から切り出しておいて、、、。 子供が欲しいって話だよ。」
「ああそうそう。 子供ね。 子供よね。 じゃないってば。 馬鹿。」 「また俺を馬鹿にしたな。」
「許さないんだからーーーーーーー。」 「お前じゃないから言わないよ。」
「ちょっとくらい乗ってよ。 まったく、、、。」 「お前に乗るのか?」
「それは重たいから嫌だ。」 「何だよ 自分はここぞとばかりに乗っておいて。」
「乗ってないもん。 私そんなに変態じゃないもん。」 「でも好きなんだろう?」
「う、うん。 でもでもでも、、、。」 「目が笑ってるぞ。」
「うわーーーーーー、嫌なやつーーーーーー。」 「また始まった。」
こうして夕方まで俺たちは突っ込まれたの突っ込んだのって言い合っているわけです。 助けてくれよ。
「そろそろ帰るね。」 「もう帰るのか?」
「だって長く居たから。」 「へえへえ。 そうですねえ。」
「明日は何をするの?」 「宿題以外は何も無いよ。」
「ふーん、寂しいんだなあ。」 「魚の相手でもしてればいいじゃん。」
「そうねえ。 魚は虐めたりしないからねえ。」 とか何とか言いながらいたずらっぽく笑って帰っていったのですよ。
その夜は母ちゃんたちもどっか静まり返っていて騒ぎだす気配も無い。 まるで吉田家の葬式みたいだ。
「何をしょんぼりしてるんだ?」 父さんまでが気を使う始末である。
「だって、、、。」 「お前たちが軽々しくやらなかったら俺は何にも言わないんだよ。 ちっとは弘明のことも考えてやれよ。」
「そうだけど、、、。」 「不満か? なら俺は出て行くぞ。」
「そうじゃなくて、、、。」 「香澄ちゃんだって親父さんにお説教されたらしいじゃないか。 そりゃそうなるよなあ。」
「私が囃したからいけないのよ。 ごめんね 宏明。」 姉ちゃんがこれまた沈んだ顔で謝ってくる。
「いいよ。 俺は何とも思ってないから。」 「ほんとに?」
「そうと来たら楽しく食べようじゃないか。」 父さんはそう言って缶ビールを開けたのでした。
さてさてもう8月。 高校野球も始まってみんなはそっちに首ったけ。
ピッチャーはというと160キロの球を投げるか投げないかで評価が変わるらしい。 他の選手はというとホームランを打てるかどうか、、、。
俺だって野球は嫌いじゃないけどああのこうのと言えるほど詳しくないんだよなあ。 だからみんなと話も合わなくて、、、。
プロ野球でさえそんなに見てないのに高校野球は、、、。 そう思いながら開会式のニュースを見ている。
美和はというと県大会で優勝しちまったもんだから全国大会で京都に行っている。 舞妓はんどすぇ。
しばらく帰ってこないって言ってたなあ。 寂しいもんだわ。
「ねえねえ弘明君は何をしてるのかな?」 そこへ律子が電話を掛けてきた。
「のんびりと宿題をやっておりますが、、、。」 「高校野球は見ないの?」
「あんまり興味は無いから。」 「あらあら見てやってもいいのに。」
「お前がチアリーディングでもやるんなら見てやるけど。」 「それってさあ、スカートがヒラヒラしてるから見たいって言うだけでしょう?」
「その辺の変態親父と一緒にするなよ。」 「香澄とは会わないの?」
「しばらく会う予定は無いなあ。」 「可哀そうに。 あんな我が儘な彼女も居ないでしょうに。」
「我が儘だから会わないんだよ。」 「へえ、この間はあんだけ怒らせといて。」
「あれはあれでいいの。 勝手にやってんだから。」 「勝手にやってんのか。」
「高橋先生はどうなのよ?」 「どうなのよって言われてもどうなんだろうなあ?」
「どうなんだろうなあって私に聞かれても困るわよ。」 「今は全国大会の真っ最中だからなあ。」
「そうねえ。 しばらくは会えないわねえ。 可哀そうに。」 「お前はどうなんだよ?」
「私? しばらくは会う気も無いから。」 「冷たいやつだなあ。」
苦笑しながら俺は電話を切った。 今日も暇そうだ。
もうすぐ終戦記念日。 敗戦の日に記念日は無いだろうっていつも思うんだけどなあ。
満州事変だの何だのって事件が重なって戦争になったんだよね? そしてマスコミに煽られて真珠湾攻撃までやっちまった。
その結果、広島と長崎に原爆を落とされちまってソ連には島を取られちまった。 「日本が負けて良かったんだ。」なんて言い放つ人も居る。
軍国主義だのファシズムだのと危険な香りがするからだって言うけれど、じゃあ今の中国が支配者になったらそれこそ怖いなんてもんじゃねえぞ。
自分の頭がひっくり返ってることに気付かないのかなあ? そう言うことを言い張る人って中国様様なんだよな。
今だって中国はやいのやいのと日本を叩きに来てるけど叩いたからって出てくるのは親中媚中のゴミばかり。 制裁するって言いながら自分の首を絞め捲る。
先進国だって思うなら「これをやったらどうなるか?」くらい考えてからやってくれよな。 新喜劇より面白いわ。
寝転がっていると車が走ってきた。 何やら騒いでいる。
だからって聞いていても何を騒いでいるのか分からない。 街宣車みたいだね。
もっと分かりやすく騒いでくれないかなあ? って言ったって無理か。
俺は黙って受話器を香澄に渡した。 「ねえねえ弘明君。」
「ああもしもし。」 「え? 何で香澄が出るの?」
「今、家に来てるから。」 「弘明君を呼んだの?」
「私が弘明君の家に来たのよ。」 「いよいよ嫁入りね?」
「まだそこまでは決めてないけど。」 「いずれはそうするんでしょう? 子供作っちゃいなさいよ。」
「そこまでは、、、。」 二人の話を聞きながら俺はクスクス笑っている。
「どうでもいいけどさあ、心配させないでよ。 律子から聞いて弘明君にも電話して確かめたんだからね。」 「ごめんごめん。」
「頼むわよ。 彼女なんだから。」 「うん。 分かった。」
スマホを切って残りの寿司に向かう。 兎にも角にも美味くて、、、。
食べ終わった後、香澄が台所に立った。 「洗うからいいわよ。」
「へえ、俺んちで花嫁修業でもする気か?」 「存分にさせてもらいますわ。」
「やめとけ。 母ちゃんに扱き使われるだけだから。」 「そうなの? どうしようかなあ?」
「どうせお父さんに言われたんだろう?」 「よくお分かりで。」
「だと思った。 あの父さんじゃなかったら言わないはずだもん。」 「そうか。」
意外に香澄がすんなりと納得したもんだからそっちのほうが俺は驚くんだけどなあ。 コーヒーを飲みながら静かな雰囲気の中で俺は何かを考えている。
とっさに香澄が俺の手を握ってきた。 「何だよ?」
「私ね、弘明君が居ないとすんごく寂しいのよ。」 「へえ、律子でも小百合でも捕まえればいいじゃん。」
「ダメダメ。 やっぱり弘明君じゃないとダメなの。」 「そうかなあ? 喧嘩ならあいつらだって負けてないけど。」
「喧嘩だけじゃないのよ。 最近すごく思うんだけど、、、。」 「何? 子供でも欲しくなったか?」
「あのねえ、まだまだ学生なんだからそれは無理よ。」 「いいじゃん。 女だったら16で結婚できるんだぜ。」
「私は18です。」 「じゃあ大丈夫じゃねえか。 誰か居ないのか?」
「そうねえ。 ってそんな話をしてるんじゃないわよ。 馬鹿。」 「復活したなあ。 香澄節。」
「香澄節? あの味噌汁とか冷ややっことカニ使うやつ?」 「それは鰹節。」
「じゃあさあ体育祭で踊ってるやつ?」 「それは炭坑節。」
「何の話をしてたんだっけ?」 「自分から切り出しておいて、、、。 子供が欲しいって話だよ。」
「ああそうそう。 子供ね。 子供よね。 じゃないってば。 馬鹿。」 「また俺を馬鹿にしたな。」
「許さないんだからーーーーーーー。」 「お前じゃないから言わないよ。」
「ちょっとくらい乗ってよ。 まったく、、、。」 「お前に乗るのか?」
「それは重たいから嫌だ。」 「何だよ 自分はここぞとばかりに乗っておいて。」
「乗ってないもん。 私そんなに変態じゃないもん。」 「でも好きなんだろう?」
「う、うん。 でもでもでも、、、。」 「目が笑ってるぞ。」
「うわーーーーーー、嫌なやつーーーーーー。」 「また始まった。」
こうして夕方まで俺たちは突っ込まれたの突っ込んだのって言い合っているわけです。 助けてくれよ。
「そろそろ帰るね。」 「もう帰るのか?」
「だって長く居たから。」 「へえへえ。 そうですねえ。」
「明日は何をするの?」 「宿題以外は何も無いよ。」
「ふーん、寂しいんだなあ。」 「魚の相手でもしてればいいじゃん。」
「そうねえ。 魚は虐めたりしないからねえ。」 とか何とか言いながらいたずらっぽく笑って帰っていったのですよ。
その夜は母ちゃんたちもどっか静まり返っていて騒ぎだす気配も無い。 まるで吉田家の葬式みたいだ。
「何をしょんぼりしてるんだ?」 父さんまでが気を使う始末である。
「だって、、、。」 「お前たちが軽々しくやらなかったら俺は何にも言わないんだよ。 ちっとは弘明のことも考えてやれよ。」
「そうだけど、、、。」 「不満か? なら俺は出て行くぞ。」
「そうじゃなくて、、、。」 「香澄ちゃんだって親父さんにお説教されたらしいじゃないか。 そりゃそうなるよなあ。」
「私が囃したからいけないのよ。 ごめんね 宏明。」 姉ちゃんがこれまた沈んだ顔で謝ってくる。
「いいよ。 俺は何とも思ってないから。」 「ほんとに?」
「そうと来たら楽しく食べようじゃないか。」 父さんはそう言って缶ビールを開けたのでした。
さてさてもう8月。 高校野球も始まってみんなはそっちに首ったけ。
ピッチャーはというと160キロの球を投げるか投げないかで評価が変わるらしい。 他の選手はというとホームランを打てるかどうか、、、。
俺だって野球は嫌いじゃないけどああのこうのと言えるほど詳しくないんだよなあ。 だからみんなと話も合わなくて、、、。
プロ野球でさえそんなに見てないのに高校野球は、、、。 そう思いながら開会式のニュースを見ている。
美和はというと県大会で優勝しちまったもんだから全国大会で京都に行っている。 舞妓はんどすぇ。
しばらく帰ってこないって言ってたなあ。 寂しいもんだわ。
「ねえねえ弘明君は何をしてるのかな?」 そこへ律子が電話を掛けてきた。
「のんびりと宿題をやっておりますが、、、。」 「高校野球は見ないの?」
「あんまり興味は無いから。」 「あらあら見てやってもいいのに。」
「お前がチアリーディングでもやるんなら見てやるけど。」 「それってさあ、スカートがヒラヒラしてるから見たいって言うだけでしょう?」
「その辺の変態親父と一緒にするなよ。」 「香澄とは会わないの?」
「しばらく会う予定は無いなあ。」 「可哀そうに。 あんな我が儘な彼女も居ないでしょうに。」
「我が儘だから会わないんだよ。」 「へえ、この間はあんだけ怒らせといて。」
「あれはあれでいいの。 勝手にやってんだから。」 「勝手にやってんのか。」
「高橋先生はどうなのよ?」 「どうなのよって言われてもどうなんだろうなあ?」
「どうなんだろうなあって私に聞かれても困るわよ。」 「今は全国大会の真っ最中だからなあ。」
「そうねえ。 しばらくは会えないわねえ。 可哀そうに。」 「お前はどうなんだよ?」
「私? しばらくは会う気も無いから。」 「冷たいやつだなあ。」
苦笑しながら俺は電話を切った。 今日も暇そうだ。
もうすぐ終戦記念日。 敗戦の日に記念日は無いだろうっていつも思うんだけどなあ。
満州事変だの何だのって事件が重なって戦争になったんだよね? そしてマスコミに煽られて真珠湾攻撃までやっちまった。
その結果、広島と長崎に原爆を落とされちまってソ連には島を取られちまった。 「日本が負けて良かったんだ。」なんて言い放つ人も居る。
軍国主義だのファシズムだのと危険な香りがするからだって言うけれど、じゃあ今の中国が支配者になったらそれこそ怖いなんてもんじゃねえぞ。
自分の頭がひっくり返ってることに気付かないのかなあ? そう言うことを言い張る人って中国様様なんだよな。
今だって中国はやいのやいのと日本を叩きに来てるけど叩いたからって出てくるのは親中媚中のゴミばかり。 制裁するって言いながら自分の首を絞め捲る。
先進国だって思うなら「これをやったらどうなるか?」くらい考えてからやってくれよな。 新喜劇より面白いわ。
寝転がっていると車が走ってきた。 何やら騒いでいる。
だからって聞いていても何を騒いでいるのか分からない。 街宣車みたいだね。
もっと分かりやすく騒いでくれないかなあ? って言ったって無理か。


