次の日も朝からどうも体がウズウズしてしまって何か変。 だからって美和と会うわけにはいかないし、どうしたらいいんだよ?
だってだってまだまだ美和は仕事中なんだからさあ。 何をやってるかは知らないけど。
あの職員室で机に向かって資料を作ったり教材を補強したりしてるのかなあ? ウーーーーー、堪んねえ。
でもさ美和は言ってたよな。 「職員室って嫌いなんだ。」って。
あの個性的過ぎるメンバーが揃ってるんじゃ嫌になるよなあ。 特に音楽のあのおばさん。
長い休みになると海外旅行に行ってしまうあのおばさん。 香水はきついしすぐ噴火するし笑ってる顔はきもいし、いいとこ無いのに学校のドンみたいに思ってんだよなあ。
あれでも長く勤めてるって言ってたな。 美和が居た頃も居たって言うから。
どうでもいいけどさあ、レコードの整理くらい自分でやれよな。 俺たちにやらせるんじゃなくて、、、。
開け放した窓からは夏の暖かい?風が吹き込んでくる。 白い雲がポッカリと浮かんでいる。
(俺も雲になりたいなあ。) 空に浮かんで香澄に飴を降らすんだ。
ん? 飴を降らせてどうするんだよ? 馬鹿。
まるでロボコンに出てきたロボメロみたいだなあ。 メロメロしちゃって大雨を降らすなんて、、、。
でも香澄ならやりそうだよなあ。 あいつにピッタリじゃねえか。
今日はメールも電話も来ない。 家に来る人も居ない。
母ちゃんたちも出掛けてるから俺一人なんだよ。 幽霊さんでも来ないかなあ?
その時、壁に貼ってあるポスターがパタッと落ちた。 「え?」
(この部屋に幽霊でも居るのかな? 聞いたことは無いけど、、、。) ポスターを拾って貼り直す。
そしたら今度は窓ガラスがカタカタって鳴った。 「いい加減にしてくれよ。」
ひとまず一階に下りてジュースを飲む。 腹も減ってるから棚を漁る。
何個かパンが置いてあるのを見付けた俺は食堂んの椅子に座って頬杖を突いた。
「はーーーあ、中途半端な男か。 生まれながらにしてこうなんだもん。 どうすりゃいいんだよ?」 今日はさすがに香澄さえメールをしてこない。
何も無い嘘のような静かな一日。 頭を過るのは夢雨のあの言葉だけ。 どうしたらいいんだろう?
正確を変える薬でも有れば毎日飲んでやるんだけどなあ。 何とかしなきゃ、、、。
昼になり、余計に腹が減った俺はカップラーメンを買ってきてお湯を沸かしている。 ふつうのじゃ足らないからでっかいやつね。
「3分間待つのだぞ。 源五郎。」 って言うけど源五郎って誰さ?
はーーーあ、ほんとに誰も来ねえや。 母ちゃんが帰ってくるまでこの調子なのかなあ?
そこへ家の電話が鳴った。 「誰なんだよ?」
「もしもし。 こちらは廃品回収です。 ご不要になった布団などはございませんか? ございましたらこちらから、、、。」
「捨てるもんなんかねえよ。 勝手に上がり込むんじゃねえ。 馬鹿野郎。」 唾を吐いてからラーメンを食べる。
一人ぼっちで寂しく侘しく食べるラーメン。 何とまあ空しいことか、、、。
寂れた詩人にでもなりそうなこの家の中で俺はぼんやりと考えている。 (美和と結婚したらどうなるんだろう? 鍛えるって言ってたよな? まさか数学で鍛えるつもりじゃ?)
朝食の前に算盤と電卓をマスターしなきゃいけないとか、夕食の後で小学生からのグリルをめいいっぱいやらされるとか、、、。
死ぬまで数字に呪われそうだなあ。 香澄のほうがいいか?
でもあいつは魚屋の女だからなあ。 俺まで魚屋になっちまう。
「へい、いらっしゃい。 秋刀魚にしますか? 鰤にしますか? 鮪は高いからやめときな。」
これだって合いそうで合わないじゃない。 じゃあ何をするんだよ? 考えても出てこない時にはただただ寝るのみ。
熊になろうっと。
そう思って部屋でひっくり返っていると電話が掛かってきた。 「誰だよ?」
面倒くさそうにスマホを取り上げて通話ボタンを押す。 「弘明君?」
「ワーーーーーーーーーーー、香澄だあ。」 「驚き過ぎだってば。」
「何にも言ってこないから何にも無いんだろうなって思ってたんだけどやっぱり何か有るのか?」 「何か有るのか?は無いでしょう。 せっかく掛けてやってんだから。」
「せっかくは無いだろう? せっかくは?」 「ごめんごめん。 謝るからさあ、今暇?」
「これからおトイレに行くところですけど。」 「ちょうどいいわ。 ついでに私の家にも来てよ。」
「またお前んちか?」 「いいじゃない。 仲がいいのは高橋先生だけじゃないのよ。 ウフ。」
「どうせさあ、また「数学教えてーーーーー。」とか言ってくるんだろう?」 「そんなんじゃないわよ。 馬鹿。」
「あらあら、馬鹿にしていいのかなあ? お前、数学20点だったんだろう?」 「ワワワワワ、それはダメ。 絶対に喋っちゃダメ。」
「律子も知ってるんだけど、、、。」 「何で知ってんのよ?」
「そりゃあ長年の付き合いですからなあ。」 「挑戦的ね。 今日は。」
「暇だから相手をしてやってるだけだよ。」 「じゃあいいわ。 来なくていいから。」
怒ったように香澄はスマホを切ってしまった。 俺はまたまた天井を見上げながら床に体を投げ出した。
(気持ちいい昼だなあ。) そう思うといつの間にか寝てしまったのであります。
「ねえねえ弘明君 こっちに来てよ。」 誰かが俺を呼んでいる。
呼ばれているほうに行ってみるとでっかいホットケーキを焼いている人が居る。 「美味そうだなあ。」
「美味しいわよ。 でも食べるんだったら私にチューしてからね。」 「そうか。 そうなのか。」
テーブルに着いて皿に載せられたでっかいホットケーキを見てみると誰かの顔が書いてある。 「誰だこれ?」
「ああ、私よ。」 俺はその声の主を見てひっくり返った。
美和の真似をした香澄だったんだ。 何処かに頭をぶつけて目を覚ました俺は思わず身震いをした。
「何で香澄の夢を見るんだよ? ああ、気持ち悪いなあ。」 洗面所で思い切り顔を洗う。
さっき喧嘩したばかり。 だからって謝る気も無いからほっといてるんだけど何か気になる。
でもだからって電話を掛けるような気も無いし家に行くようなつもりも無い。 (ちっとばかり離れてくれたらいいなあ。)って思っている。
部屋に戻ってスマホを取り上げた時、律子が電話を掛けてきた。 「まさか香澄の恨み節を聞かされるんじゃねえだろうなあ?」
「ねえねえ弘明君。 高校野球さあ、何処応援してる?」 「もうそんな時期か。」
「そんな時期かじゃないでしょう? うちのライバルも甲子園に出てるんだから。」 「そうだっけ? 見てないから分かんなかったわ。」
「んもう、これだから夏は話が合わないのよねえ。 もっと勉強しなさい。」 「大人になったら勉強しとくよ。」
「しょうがないわねえ。 こういう時だけ子供の振りをするんだから。」 「いいじゃん。 子供なんだし。」
「あっそう。 お母さんに甘えられていいわねえ。」 律子は笑いながら電話を切った。
いい加減に何時なんだよ? 壁に掛けてある時計を見るとまだまだ3時。 誰も帰ってくる気配は無い。
「暇だなあ。」 こんな時には香澄が有り難く思えてくる。
いつもはとことんうるさくて迷惑にしか思っていないのに勝手なもんだよなあ まったく。
だってだってまだまだ美和は仕事中なんだからさあ。 何をやってるかは知らないけど。
あの職員室で机に向かって資料を作ったり教材を補強したりしてるのかなあ? ウーーーーー、堪んねえ。
でもさ美和は言ってたよな。 「職員室って嫌いなんだ。」って。
あの個性的過ぎるメンバーが揃ってるんじゃ嫌になるよなあ。 特に音楽のあのおばさん。
長い休みになると海外旅行に行ってしまうあのおばさん。 香水はきついしすぐ噴火するし笑ってる顔はきもいし、いいとこ無いのに学校のドンみたいに思ってんだよなあ。
あれでも長く勤めてるって言ってたな。 美和が居た頃も居たって言うから。
どうでもいいけどさあ、レコードの整理くらい自分でやれよな。 俺たちにやらせるんじゃなくて、、、。
開け放した窓からは夏の暖かい?風が吹き込んでくる。 白い雲がポッカリと浮かんでいる。
(俺も雲になりたいなあ。) 空に浮かんで香澄に飴を降らすんだ。
ん? 飴を降らせてどうするんだよ? 馬鹿。
まるでロボコンに出てきたロボメロみたいだなあ。 メロメロしちゃって大雨を降らすなんて、、、。
でも香澄ならやりそうだよなあ。 あいつにピッタリじゃねえか。
今日はメールも電話も来ない。 家に来る人も居ない。
母ちゃんたちも出掛けてるから俺一人なんだよ。 幽霊さんでも来ないかなあ?
その時、壁に貼ってあるポスターがパタッと落ちた。 「え?」
(この部屋に幽霊でも居るのかな? 聞いたことは無いけど、、、。) ポスターを拾って貼り直す。
そしたら今度は窓ガラスがカタカタって鳴った。 「いい加減にしてくれよ。」
ひとまず一階に下りてジュースを飲む。 腹も減ってるから棚を漁る。
何個かパンが置いてあるのを見付けた俺は食堂んの椅子に座って頬杖を突いた。
「はーーーあ、中途半端な男か。 生まれながらにしてこうなんだもん。 どうすりゃいいんだよ?」 今日はさすがに香澄さえメールをしてこない。
何も無い嘘のような静かな一日。 頭を過るのは夢雨のあの言葉だけ。 どうしたらいいんだろう?
正確を変える薬でも有れば毎日飲んでやるんだけどなあ。 何とかしなきゃ、、、。
昼になり、余計に腹が減った俺はカップラーメンを買ってきてお湯を沸かしている。 ふつうのじゃ足らないからでっかいやつね。
「3分間待つのだぞ。 源五郎。」 って言うけど源五郎って誰さ?
はーーーあ、ほんとに誰も来ねえや。 母ちゃんが帰ってくるまでこの調子なのかなあ?
そこへ家の電話が鳴った。 「誰なんだよ?」
「もしもし。 こちらは廃品回収です。 ご不要になった布団などはございませんか? ございましたらこちらから、、、。」
「捨てるもんなんかねえよ。 勝手に上がり込むんじゃねえ。 馬鹿野郎。」 唾を吐いてからラーメンを食べる。
一人ぼっちで寂しく侘しく食べるラーメン。 何とまあ空しいことか、、、。
寂れた詩人にでもなりそうなこの家の中で俺はぼんやりと考えている。 (美和と結婚したらどうなるんだろう? 鍛えるって言ってたよな? まさか数学で鍛えるつもりじゃ?)
朝食の前に算盤と電卓をマスターしなきゃいけないとか、夕食の後で小学生からのグリルをめいいっぱいやらされるとか、、、。
死ぬまで数字に呪われそうだなあ。 香澄のほうがいいか?
でもあいつは魚屋の女だからなあ。 俺まで魚屋になっちまう。
「へい、いらっしゃい。 秋刀魚にしますか? 鰤にしますか? 鮪は高いからやめときな。」
これだって合いそうで合わないじゃない。 じゃあ何をするんだよ? 考えても出てこない時にはただただ寝るのみ。
熊になろうっと。
そう思って部屋でひっくり返っていると電話が掛かってきた。 「誰だよ?」
面倒くさそうにスマホを取り上げて通話ボタンを押す。 「弘明君?」
「ワーーーーーーーーーーー、香澄だあ。」 「驚き過ぎだってば。」
「何にも言ってこないから何にも無いんだろうなって思ってたんだけどやっぱり何か有るのか?」 「何か有るのか?は無いでしょう。 せっかく掛けてやってんだから。」
「せっかくは無いだろう? せっかくは?」 「ごめんごめん。 謝るからさあ、今暇?」
「これからおトイレに行くところですけど。」 「ちょうどいいわ。 ついでに私の家にも来てよ。」
「またお前んちか?」 「いいじゃない。 仲がいいのは高橋先生だけじゃないのよ。 ウフ。」
「どうせさあ、また「数学教えてーーーーー。」とか言ってくるんだろう?」 「そんなんじゃないわよ。 馬鹿。」
「あらあら、馬鹿にしていいのかなあ? お前、数学20点だったんだろう?」 「ワワワワワ、それはダメ。 絶対に喋っちゃダメ。」
「律子も知ってるんだけど、、、。」 「何で知ってんのよ?」
「そりゃあ長年の付き合いですからなあ。」 「挑戦的ね。 今日は。」
「暇だから相手をしてやってるだけだよ。」 「じゃあいいわ。 来なくていいから。」
怒ったように香澄はスマホを切ってしまった。 俺はまたまた天井を見上げながら床に体を投げ出した。
(気持ちいい昼だなあ。) そう思うといつの間にか寝てしまったのであります。
「ねえねえ弘明君 こっちに来てよ。」 誰かが俺を呼んでいる。
呼ばれているほうに行ってみるとでっかいホットケーキを焼いている人が居る。 「美味そうだなあ。」
「美味しいわよ。 でも食べるんだったら私にチューしてからね。」 「そうか。 そうなのか。」
テーブルに着いて皿に載せられたでっかいホットケーキを見てみると誰かの顔が書いてある。 「誰だこれ?」
「ああ、私よ。」 俺はその声の主を見てひっくり返った。
美和の真似をした香澄だったんだ。 何処かに頭をぶつけて目を覚ました俺は思わず身震いをした。
「何で香澄の夢を見るんだよ? ああ、気持ち悪いなあ。」 洗面所で思い切り顔を洗う。
さっき喧嘩したばかり。 だからって謝る気も無いからほっといてるんだけど何か気になる。
でもだからって電話を掛けるような気も無いし家に行くようなつもりも無い。 (ちっとばかり離れてくれたらいいなあ。)って思っている。
部屋に戻ってスマホを取り上げた時、律子が電話を掛けてきた。 「まさか香澄の恨み節を聞かされるんじゃねえだろうなあ?」
「ねえねえ弘明君。 高校野球さあ、何処応援してる?」 「もうそんな時期か。」
「そんな時期かじゃないでしょう? うちのライバルも甲子園に出てるんだから。」 「そうだっけ? 見てないから分かんなかったわ。」
「んもう、これだから夏は話が合わないのよねえ。 もっと勉強しなさい。」 「大人になったら勉強しとくよ。」
「しょうがないわねえ。 こういう時だけ子供の振りをするんだから。」 「いいじゃん。 子供なんだし。」
「あっそう。 お母さんに甘えられていいわねえ。」 律子は笑いながら電話を切った。
いい加減に何時なんだよ? 壁に掛けてある時計を見るとまだまだ3時。 誰も帰ってくる気配は無い。
「暇だなあ。」 こんな時には香澄が有り難く思えてくる。
いつもはとことんうるさくて迷惑にしか思っていないのに勝手なもんだよなあ まったく。



