俺の彼女は高校教師

 はいはい、日曜日になりました。 俺はいつものごとくに部屋でゴロゴロしてます。
今日はさすがに香澄も絡んでこねえだろうから平和に過ぎそうな気がするなあ。 そんなことを考えながらのんびりしておりまーす。
 すると電話が掛かってきた。 「香澄じゃねえだろうなあ?」
うっとおしそうな顔でスマホを取り上げる。 番号を確認すると美和じゃあーりませんか。
 「もしもし。 宏明君?」 「はいはいです。」
「なあに? あのさあ今日も遊びに来ない?」 「いいけど何をするの?」
「なんか遠征で疲れちゃってさあ、のんびり話したいなと思って。」 「オッケー。」
「じゃあお昼前に迎えに行くね。 いつもの所で待ってて。」 「あいよ。」
 予想通りに美和が電話してきた。 やっぱりあの声は萌えるよなあ。
もしさあ、美和と結婚したらどうなるんだろうなあ? たぶん俺も働いてるから朝は互いにバタバタだろうなあ。
夜だってどうなるか分からない。 帰ってきたら美和が先に寝てたりしてね。
 いろんなことを考えながら待ち合わせ場所に急ぐ。 晴れてて気持ちがいいわ。
今日は商店街も賑やかだなあ。 あれは?
隅のほうに誰か居る。 誰かと思ったら香澄のお父さんじゃないか。
(見られると半殺しにされるな たぶん。) 俺は慌てて美和にメールした。

 『商店街の裏のほうに回ってくれないかな?』

 『何で?』

 『香澄のお父さんが来てるから見られるとやばいんだよ。』

 『そうなの? じゃあ裏に回るね。』

 これでオッケー。 どやされることは無さそうだな。 俺がパンダ焼きを食べていると、、、。
「ねえねえ弘明君。 お出掛け?」 「ゲ、何でお前に遭うんだよ?」
「何でって何よ? 私だって買い物くらいするわよ。」 「あっそう。」
「弘明君こそ何してるのよ?」 「遊びに来たんだよ。」
「それだけ?」 「それだけですけど何か?」
「ほんとかなあ?」 「香澄ー、店に入るぞーー。」
ちょうどいいタイミングでお父さんが声を掛けてきた。 「残念だけど行ってらっしゃいねえ。」
(何だい あいつは?) ブツブツ言いながら裏へ回るとフェアレディーが走ってきた。
 「遅くなっちゃった。 ごめんなさい。」 「いいよいいよ。 それよりこの辺に香澄が居るから気を付けてね。」
「そうなの? そういえばレトロな買い物をするって言ってたっけ。」 「レトロな買い物?」
「何でも、お父さんがお宅なんだって言ってたわよ。」 「お宅ねえ、、、。」
「知らない?」 「あいつの家にはよく行くけどそこまでは見たことが無いんだ。」
「あんまり見せないのかもね。 レトロファンはそんなに居ないから。」 注意深く道を走っていく。
レトロな店ってあの赤煉瓦の店なのかな? ちょうどこの通りは陰になってるから見えないらしいな。
 いつもの通りを疾走する。 何か気持ちがいいなあ。
「今日は何をしようかな?」 「特段、これって無いんだけど、、、。」
「そっか。 寂しいなあ。」 「そうだ。 お祝いするって言ってたんだよね。」
「ほんとにいいの?」 「そんな大それたことは出来ないけどさ。」
「弘明君なら居てくれるだけで嬉しいわ。」 「そんなもんなの?」
「だってさ、お祝い何かって言うとどっかで食事をしたりパーティーをやったりするでしょう? 私って派手なことは大嫌いなの。」 「そうなの?」
「だからかな、お祝いするって言ってもらえただけですごく嬉しくて、、、。」 「ちょい、そこ警察。」
「え? おっと危ない。」 俺の話にウットリしていた美和は思わず警察の駐車場に飛び込もうとしていた。
 (なんだ? あの車?) 不思議そうな眼で俺たちを見送るお巡りさんがそこに居た。
「警察に飛び込んでどうするんだよ?」 「そうだよねえ。 やっちゃうところだったわ。」
(こいつも意外とぶっ飛んでるかもしれないぞ。 もしかしたら香澄以上かも?) 何処となく俺は不安になるのですが、、、。
美和のほうは何とも思ってないらしく、いつもの道をいつものようにぶっ飛ばしております。 と、いきなり白バイが走り出したもんだから大変。
 「やばいかも。」 そう言いながら左側に車を寄せるとその脇を擦り抜けた白バイがサイレンを鳴らして飛んで行きました。
「この前のカローラじゃないのかな? けっこう飛ばしてたよ。」 「そうなの? 私かと思った。」
「ギリギリだったね。 もうちっと遅かったら完璧にアウトだよ。」 「そうだよね。 気を付けなきゃ、、、。」
 冷や汗塗れの美和は改めてアクセルを吹かした。 そんでもってマンションへゴー!
マンションの駐車場にそのままの勢いで飛び込むとエレベーターホールまで猛ダッシューーーー。 運動会じゃないっての。
 んで上の階までやってきた俺たちは廊下の窓から下を見下ろしております。 マンションと反対側のほうには自然公園が有るようですねえ。
「あの公園って行ったこと有るの?」 「無いなあ。 有るのは知ってたけど行く気になれなくて。」
「なんか面白そうじゃん。」 「そう? 私は興味も無いなあ。」
「そうか。 残念だなあ。」 「さあ部屋に入りましょう。」
 いつものようにドアキーを差し込むとカチャット音がする。 そして夜なら照明も点くらしい。
便利な部屋だねえ。 来るたびにそう思う。
 美和はさっそく台所に立った。 「お昼、作るね。」
「ありがとう。」 俺はというとやっぱりどっか緊張しているらしい。
 キスまでしちゃったんだから堂々としていればいいものを、、、。 ところがそうもいかないんだよ。
まだまだ高校生なんだしさ、あんな偉そうぶった態度は出来ないよ。 それで椅子に座るともじもじしながら音楽を聴いてます。
台所では美和が楽しそうに昼食を作ってます。 その後ろ姿に時々ドキッとしますですよ。
だってお尻が、、、。
 膝上のスカートを履いてるんだもん。 ユラユラするたびにお尻がクッキリと見えちゃってて、、、。
美和はそれでも気にしてないらしい。 それどころか時々は振り振りしてくるから見てられない。
テーブルに俯せて音楽を聴いていると「寝てるの?」って聞いてきた。 「寝てないよ。」
「なあんだ。 寝てる振りをしてたのか。」 「あんまりお尻が気になるからさあ、、、。」
「やだあ。 エッチ。」 そんなこと言われても、、、なあ。
 台所からはいい匂いが漂ってきます。 美和って料理上手いんだなあ。
「今日はパエリアを作ってみたわ。」 嬉しそうな顔で皿を運んできた。
 湯気が立っている皿を見て思わず未来を想像してしまった。 (こいつ、レストランでも始めるんじゃないか?)って。
スプーンを差し込んで食べてみる。 なかなか出汁が利いてて美味い。
 「美和さ、シェフになれるんじゃないの?」 「私なんかもったいないわよ。 教師で十分。」
「もったいないよ。 この腕は。」 「そうかなあ? 宏明君だけに食べてほしいな。」
「俺だけ?」 「そうよ。 だって大好きな人なんだから。」
「また香澄が妬きそうだなあ。」 「香澄ちゃんってそんなに妬くの?」
「半端ないよ。 どうかしたら一日中うるさいんだからね。」 「そっか。 今度は香澄ちゃんも呼ぼうかな。」
「それはどうかなあ? 呼んだら呼んだでうるさいと思うよ。」 「そうなのか。 それも困ったなあ。」
「何しろ俺の嫁さんになるって小学生の頃からずーーーーーっと言い続けてたんだからね。」 「弘明君はどうなの?」
「俺は友達でいいと思ってるよ。」 「冷めてるのねえ。」
「そりゃあ12年もくっ付いてて毎日毎日タイ焼きみたいに妬かれまくるんだもん。 疲れちゃうよ。」 「あの子も突進すると止まらないタイプみたいだからね。」
 スープを飲みながら顔を見合わせた俺たちはキスをしてからプッと吹き出した。
「どうしたんだよ?」 「なんかおかしくて、、、。」
「変なの。」 「変なのよ。 私。」
 そう言って美和は寝室へ入っていった。 (またビキニでも着て出てくるのかな?)
20分ほどして出てきた美和の姿に俺は釘付けになってしまった。 透け透けだったから。
「うわ、、、、。」 「何固まってるの?」
「それって透け透けじゃ、、、?」 「そろそろいいかなと思って着てみたの。」
「目のやり場にめっちゃ困るんですけど、、、。」 「見ていいわよ。 全部。」
「そんなこと言ったって、、、。」 またまた心臓がバクバクしてる。
どえらいことになりそうだなあ。 どうなるんだろう?