──貴方に伝えたかった、たった一言。

その瞬間私の熱は足の指から頭のてっぺんまで伝った。

天野くんが…私達の…か…会話を!?

「待って待って!…どこら辺から…聞いてたの?」

オーバーヒートした自分を出来るだけ制御して、天野くんに恐る恐る訊く。

「えっと…樋目野さんが『次は私の番!』って言ってたところらへんから聞いてたかな…」

天野くんは首の後ろに手をあててそう言った。

「よかったー…」と私は思わずそんな事を口にしてしまった。

天野くんの会話を聞かれていたら大変だった…。

「え…?何がよかったの?」

天野くんは目を丸くして言った。

「あぁ!…な…何でもないよ…」

両手を前に突き出し、ふるふるしながら天野くんに答えた。

「ふ~ん…そうなんだ~」

天野くんはにやにやしながら私を見つめた。

あ…そうだ!天野くんにバスケを教えて貰えばいいんだ!

熱が少しずつ冷めて来て、頭もさっきよりまわるようになってきた。

「あ…天野くんにお願いがあるの…」

そう言った後…天野くんに事情を話した。