──貴方に伝えたかった、たった一言。

「重い話になるんですけど……いいですか?」

「いいさ。大丈夫だよ」と優しく言ってくれた。

「今から丁度八年前に、交通事故で亡くなった私の同級生がいたんです」

いつの間にか、手が止まっていた。

「私は、その同級生が好きだったんです。入学した時からずっと」

叶さんは何も言わずに、黙って聞いてくれた。

「その人と一番の思い出があるのが、ここの公園の海と、正憲高等高校の中庭にある桜の木を、今日は見に来ました」

思い出したら、少し頭が痛くなった。

それでも続けた。

「七月七日が彼の命日。そして今日が八年目の命日なんです」

「それは……残念だったね」

「私にとって、七月七日はその人の命日ってことも、もちろんあるんですけど、その人が事故で亡くなった日の丁度一年前に、その人と二人っきりで天体観測したんです」

「青春だね~」と叶さんは呟いた。

「……その命日に、その人が撮ってた動画があって、その動画は私宛てだったんです」

「その動画を撮った後に事故で……ってことか……」

私は大きく頷いた。