「俺も苦しいよ。愛する人を失うことになってさ。でも安心して?日和はこれからは人々の希望のシンボルとしてここに咲き続ける。人間よりもずっと永遠の時間をね」

「許さない…絶対に許さない…」

「ヒマワリちゃんの為だったのに。残念だな。俺だって平気なわけないよ。日和のことが憎かったわけじゃないからね。でも俺にとっては愛する日和より、きみのほうが大事だったってわけだ。だからきみの心から希望を奪ってしまうかもしれない日和には消えてもらわなきゃいけなかった。解ってくれ」

「どういうことですか?」

「ヒマワリちゃん。きみにはもっともっと守らなきゃいけない人が居るよね」

都。
そう言われて真っ先に思い浮かぶのは
やっぱり彼の顔。

本当は都が今年こそ夢を掴む為に、
ゆっくり休息を摂ってもらうはずの旅行だったのに。

今、彼に絶望を与えてしまっているのは
私のせいでもある。