向日葵の園

「川で魚釣りをして…全然釣れないからもう戻ろうって都が言って…。でも私が我儘言ったの。山をもう少しだけ散策してみたいって。それで…あの崖で足を滑らせて…。咄嗟に都が庇ってくれたから私はこれだけの怪我で済んだけど、都を下敷きにするみたいにして落ちちゃったから都は…」

「そうだったんだね…。都、綴を助けてくれてありがとう。でも…」

「いいんだよ、それで。綴が無事で本当に良かった。足はいずれ治る。治療する前にちょっと時間経っちゃうけどさ、きちんとリハビリすりゃ問題ないって」

「でもぜんっ…」

「いいんだって!」

全中、って言い掛けた私の意図を知ってか、
都は遮った。

「そんなことより綴の命のほうが大事に決まってんだから」

「そう…だよね…」

都の一年間の努力を、夢を引き換えにして守られた綴。

なんで…こんな時に私は……。

お姉ちゃんが空気を変えるみたいにパンッて手を叩いた。

「すっかり暗くなっちゃったわね。お腹空いたでしょ。わざと空気読まないで言うけどお肉、食べない?」

「日和?」

「お昼、せーっかくバーベキューしようと思って準備してたんだよぉー?もう生きてるうちには食べられないかもしれない高級お肉を無駄にはしたくないからさ。バーベキューはさすがにしんどいと思うから普通に焼いて食べようよ。みんなは座ってて。陽毬、手伝って」

「うん…」

「俺も手伝うよ」

「もう!憂はいい加減ちょっとゆっくりしてて!」

「…はい、日和様」