向日葵の園

「お姉ちゃーん…お姉ちゃん?ただいまー」

「あぁ、陽毬!あんたどこまで行ってたのよ!」

「向日葵畑の奥のほうまで行っちゃってたみたい。すぐに見つかったから大丈夫だよ」

「憂、ほんとごめんねー?お世話ばっかりかけちゃって」

「ううん。俺、一人っ子だからさ。急にきょうだいが増えたみたいで楽しんでるよ」

「憂さん、本当にありがとうございました。ってか、綴達まだ戻ってないの?」

「そうなのよ。今日はバーベキューしようと思って。ほら、準備してたのよ」

キッチンにはカットされてお皿に盛られた色とりどりの野菜やきのこ類、
それから家では絶対に食べられなさそうな、見るからに高級そうなお肉が並んでいる。
バーベキューと言うよりも高級鉄板焼き屋さんみたいだ。

私を迎えに来る前に憂さんが運び出してくれたのか、
庭には立派なバーベキューセットが既に設置されている。

「さすがにちょっと心配だな。俺、様子見に行ってくるよ」

「え、悪いですよ。憂さんばっかりにお手間取らせちゃって。私が行ってきます」

「ちょっと待って。陽毬こそ一人では行かせらんない。何かあったらそれこそどうすんのよ。憂、本当に悪いんだけど一緒にお願いできる?」

「もちろん。ヒマワリちゃん、行こうか」

「はい、すみません…」

山は虫が多いし、木の枝で怪我をするかもしれないからと憂さんがパーカーを羽織ったから
私もカーディガンを羽織った。

ただ二人で仲良く喋り過ぎているだけだといいんだけど。
なんだかこの山は、胸騒ぎがするんだ…。