100日後、キミのいない世界で生きていく

家の近い美波と学校まで一緒に行こうとなり、二人で照りつける日差しの下を歩いていた。

テストも終わったし、本当にあとは夏休みを待つだけ。


「来年のこの時期はきっと受験で忙しくなるよね…。今年のうちにプールとか夏祭りとか、夏らしいことたくさんしとこうよ」

「いいね。海とかも行きたいな」

「いいじゃん、海。陽菜乃はどこの高校行きたいとかもう決めた?」

「決めてるわけないじゃん。この前提出だった進路希望調査表も適当に出したし、まだ本当に行きたいところは決まってない。…でも、夢はあるよ」

「え、なになに!」


この気持ちだけは、出会った頃から何も変わってないんだよなぁ…。


「高校に行っても大人になっても、六人でずっと仲良く一緒にいれたらいいなって。それが私の夢の一つ」


将来のことなんてまだ今からどうしていたいとか、どうなりたいとかそんなのわからないけど、これだけは断言して言える。

永遠なんてものがないとしても、みんなとずっと一緒にいたい。


「…ごめんね、陽菜乃。陽菜乃がせっかく手に入れた幸せを、壊した」

「…え?」


ふと足を止めた美波を不思議に思って振り返る。