莉久と別れてから、複雑にも私たちには少しずつ日常が戻ってきていた。
別れた途端に莉久に対する態度を前と同じように戻した四人には、少しだけ憤りに似た感情を抱いたが仕方のないことでもあると理解している。
みんなが友達として莉久を嫌いになれないのと同じように、私だって四人を嫌いになるなんてそんなことはこの先絶対にないから。
莉久を好きな気持ちだって、たとえ別れたとしても変わらないと信じている。
…だけど、この世界に本当に“永遠”なんてものがあるのか私にはわからなかった。
「あーもうおまえらうるせぇ!陽菜乃の返事が聞けねぇだろ!」
言い合いをしていた美波と莉久、それを茶化していた若菜、そしてそれをなんとかなだめようとしていた眞紘がぴたりと口を閉ざした。
「あー…うん。行くよ、応援」
「おっけ。じゃあ明日、一時に学校な」
にかっと嬉しそうに眩しく笑った颯太に、私は笑っているのかわからない表情で返した。
*
「あちぃー。もう夏がすぐ目の前って感じ」
「あはは、美波ってばおじさんみたいだよ」
別れた途端に莉久に対する態度を前と同じように戻した四人には、少しだけ憤りに似た感情を抱いたが仕方のないことでもあると理解している。
みんなが友達として莉久を嫌いになれないのと同じように、私だって四人を嫌いになるなんてそんなことはこの先絶対にないから。
莉久を好きな気持ちだって、たとえ別れたとしても変わらないと信じている。
…だけど、この世界に本当に“永遠”なんてものがあるのか私にはわからなかった。
「あーもうおまえらうるせぇ!陽菜乃の返事が聞けねぇだろ!」
言い合いをしていた美波と莉久、それを茶化していた若菜、そしてそれをなんとかなだめようとしていた眞紘がぴたりと口を閉ざした。
「あー…うん。行くよ、応援」
「おっけ。じゃあ明日、一時に学校な」
にかっと嬉しそうに眩しく笑った颯太に、私は笑っているのかわからない表情で返した。
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「あちぃー。もう夏がすぐ目の前って感じ」
「あはは、美波ってばおじさんみたいだよ」

