100日後、キミのいない世界で生きていく

莉久が拭ってくれたというのに、再び涙が溢れてポロポロとこぼれ落ちた。


私たちはまだ子どもだから、これが一番いい方法だなんてはっきりとわからない。

それでも「みんなと仲良くしていたい」という気持ちだけは、ずっと変わらない。

莉久が好き。だけどそれとはまた別で、他の四人のことだって大好き。

どちらかを選ぶなんて、私にはできないよ…。





「…の。陽菜乃」


ハッと顔を上げると、颯太が「大丈夫か?」と心配そうに私の顔を覗き込んでいた。


「…あ、ごめん。なんの話だっけ?」

「明日の土曜日。学校で試合があるから、陽菜乃も来てくれるだろ?って。みんなが来てくれるだけで俺も頑張れるし」

「みんなででーっかい応援幕作っていくから、気合い入れて頑張りなよ!」

「えー若菜はそんなの作ってこられたら恥ずかしくて死にたくなるー」

「美波は大真面目なんだからそんなこと言うなよ。羞恥心ってもんがないの」

「はあ!?やんのか、莉久」

「おいおい、喧嘩すんなよ」