莉久が拭ってくれたというのに、再び涙が溢れてポロポロとこぼれ落ちた。
私たちはまだ子どもだから、これが一番いい方法だなんてはっきりとわからない。
それでも「みんなと仲良くしていたい」という気持ちだけは、ずっと変わらない。
莉久が好き。だけどそれとはまた別で、他の四人のことだって大好き。
どちらかを選ぶなんて、私にはできないよ…。
*
「…の。陽菜乃」
ハッと顔を上げると、颯太が「大丈夫か?」と心配そうに私の顔を覗き込んでいた。
「…あ、ごめん。なんの話だっけ?」
「明日の土曜日。学校で試合があるから、陽菜乃も来てくれるだろ?って。みんなが来てくれるだけで俺も頑張れるし」
「みんなででーっかい応援幕作っていくから、気合い入れて頑張りなよ!」
「えー若菜はそんなの作ってこられたら恥ずかしくて死にたくなるー」
「美波は大真面目なんだからそんなこと言うなよ。羞恥心ってもんがないの」
「はあ!?やんのか、莉久」
「おいおい、喧嘩すんなよ」
私たちはまだ子どもだから、これが一番いい方法だなんてはっきりとわからない。
それでも「みんなと仲良くしていたい」という気持ちだけは、ずっと変わらない。
莉久が好き。だけどそれとはまた別で、他の四人のことだって大好き。
どちらかを選ぶなんて、私にはできないよ…。
*
「…の。陽菜乃」
ハッと顔を上げると、颯太が「大丈夫か?」と心配そうに私の顔を覗き込んでいた。
「…あ、ごめん。なんの話だっけ?」
「明日の土曜日。学校で試合があるから、陽菜乃も来てくれるだろ?って。みんなが来てくれるだけで俺も頑張れるし」
「みんなででーっかい応援幕作っていくから、気合い入れて頑張りなよ!」
「えー若菜はそんなの作ってこられたら恥ずかしくて死にたくなるー」
「美波は大真面目なんだからそんなこと言うなよ。羞恥心ってもんがないの」
「はあ!?やんのか、莉久」
「おいおい、喧嘩すんなよ」

